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精神科デイケア“アミーゴ”では、各種プログラムが行なわれていますが、先日卓球大会が行われました。
大会系プログラムは、カラオケ大会、室内ゲーム大会などが行われていますが、近頃はその結果の掲示の作成を、通所しているメンバーにスタッフが依頼して行なってもらっています。
掲示の作成では、パソコンの操作を何とかできること、Wordを用いての文書作成が何とかできること、ローマ字がわかること、に該当するメンバーのうち『この人に役割を持つ体験をしてもらいたいな』と思うメンバーに、スタッフが順に依頼をしています。
今回はよしこさん(仮名)に依頼をしました。
よしこさんはスマホは使い慣れていますが、パソコンでの文書入力をすることはかなり久々とのことで、行なうことに自信なさげに始めましたが、ゆっくりながらも入力は進んでいきました。
ただ、ゆっくりなのと、他のプログラムにも参加したいということで、掲示の作成スピードは非常にゆっくりとなっていたため、それでよいのか、ということについてはよしこさん自身も気にしていました。
そこで『であれば自身がいない時に代わりに作成を進めてくれそうな人に依頼してみては』とスタッフから提案をすると、よしこさんは何人かのメンバーに依頼をし、その中のともゆきさん(仮名)が共同作成をしてくれることとなりました。
今日は、Word上での文章の補充や、Word上のリーグ戦の表の修正や、Excelによるトーナメント表の作成に取り組むことも行なっていました。
(今後この表を修正して新たなトーナメント表を作ります)
このようにメンバーに“役割”を担ってもらうことを、かつて精神科の歴史の中で問題となった、メンバーに仕事の一部をやらせる“使役”とはならないように留意しつつ、スタッフは投げかけています。
そこでは、メンバー自身が“役割”を担えることを喜びのひとつと感じられること、そして、“役割”をデイケア内で担うことで、後の実生活(特に就労に進むこと)への自信につながること、を期待し、スタッフは“役割”を投げかけています。
また逆に、メンバーができることをメンバーに任せずにスタッフが“やってあげる”ことで、スタッフが支援した気になって満足することのないようにも留意しています。
メンバーに“役割”を任せることと、スタッフが担うべきこととのバランスが難しいところはありますが、メンバーの利益となりそうな“役割”については、今後も積極的に担っていただこうと考えています。
精神科デイケア“アミーゴ”
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