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神経発達症について学習するグループ

2020.11.13

精神科デイケア“アミーゴ”では、様々なプログラムが行なわれていますが、その中に、精神疾患についての学習をするグループがあります。

精神疾患についての学習をするグループは、統合失調症、双極性障害、神経発達症(発達障害)それぞれを持つ方で、グループの対象となるメンバーが2人以上同じ曜日に通所となった場合、一定期間継続して行なわれています。

そして、それぞれの精神疾患ごとに基礎編と発展編があり、最近まで双極性障害の発展編と、神経発達症の発展編が並行して行なわれていました。

先日、半年以上に渡って行なわれてきた神経発達症の発展編が最終回を迎えました。s-IMG_3933

 

神経発達症の学習グループでは、基礎編で基礎的な知識を一通り学習しますが、発展編では自身で行なう対処法や周りから得る生活上の配慮などの、実生活で役立てるための内容を扱っています。

 

最終回では、これまでのまとめテストが行われました。テストは、対処法や配慮など、自身が今現在実生活で実際に行なっていることについて記述する内容が主でした。

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難易度は比較的高かったと思われますが、3人の参加メンバー全員が80点以上を取り、晴れて修了となりました。

s-IMG_2637

 

その中のひとりの参加者(みずえさん(仮名))に感想の記述を依頼したところ、書いて渡してくださいました。

 

みずえさんの持つ神経発達症的特性の中で最も大きな面として、“自分の考えや気持ちを上手く口頭で表現できにくい”という特徴があります。それにより、時に声にならない声を発したり、自宅でお菓子を食べ過ぎたりしてしまうこともあります。

その“特性”について「自分の知らなかったことが知れたのが良かった」とみずえさんは記述なさっていました。

 

また、今後実生活で生かせそうな点として、自身が今でも行なっている対処法のことが記述されていました。

みずえさんは上記の特性を持っていますが、『時間をもらって文章に書くと考えや思いを表現できる』という特徴も持っています。

そこで、それを生かすやり方として“言葉で伝えられない時にメモに書いて渡して伝える”という対処行動を行なうようになり、不安な気持ちを伝えることができる時も出てきましたが、それが今後も実生活で生かせそう、とのことでした。

 

また、けいすけさん(仮名)もこのグループの参加メンバーでした。

けいすけさんは、感情の切り替えや感情の言語化が難しいという特性を持っていますが、「学習グループでせっかく学んだので、今後にも生かすためによい本があったら読みたい」と今日スタッフに話がありました。

けいすけさんはパソコンを頻繁に使っているので、スタッフからは、『自閉スペクトラム症の感情コントロールについての本が何かしらあるだろうから、パソコンで検索してみるとよいと思う』『何か良さそうな本が見つかったら検索結果を見せてほしい』とアドバイスしました。

 

エマさん(仮名)もこのグループの参加メンバーでした。

エマさんはこだわりの強さがあり、興味関心を持ったものはひたすらやるが、その分それにはまってしまい時間管理が難しくなることがある、という特徴を持っています。

エマさんは学習グループで学ぶ中で見出した対処法を積極的に使い、時間管理につとめています。

 

3人の方はグループの場で、神経発達症的特性を持ちながらも自身で行なう対処法を使いながら上手く生活していくこと、周囲に自身の特性を知ってもらって、かつ、周囲から自身の特性に応じた配慮を得ることで、上手く社会生活をしていくことの重要性、そしてそれらを得るやり方について学び、実践して来ました。

 

学習グループは終了しましたが、学習グループで学んだやり方を使いつつ、今後の就労等のステップアップにつなげて行ってくれれば支援者としては嬉しいな、と願っています。

 

精神科デイケア アミーゴ スタッフ


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